こもそわ鍼灸院

このプロジェクトは、大阪市内の長屋（5棟）の1棟をリノベーションによって、2階鍼灸院、1階貸テナントとして生れ変ったものです。
鍼灸院は、健康と美容をテーマとしたアロマ、リンパ、鍼灸を組合せた施術方法で、大人の女性が癒されるサロンのような空間を
イメージしました。

外部空間は、歩道際まで建ち並ぶ2階建ての中で、屋根を低く抑え、1・2階それぞれのアプローチと駐輪場を取るべく、
オープンなスペースとしています。
コンクリート・石・金属・木という素材の持つ表情が際立つように、均一化するのを避け、バラツキ・ザラツキがあえて見えるようにし、
懐かしさ・落ち着き感へとイメージが繋がればと考えました。

鍼灸院内部は、小スペースながら、待合は外に向かって広がり、中待合は上に向かって広がり、施術室はデッキテラスに向かって
視線が抜けるようなプランとしています。Jパネル（３６ミリ厚の杉三層パネル）の壁で仕切った各スペースは、上部のランマ（ガラス）
で視線と光が透過しながらも、プライバシーに配慮しています。
昼間は上部ハイサイドライトから入る自然光が、中待合から待合・施術室へと廻り、夕暮れと共に間接照明が各スペースを柔らかく包み込みます。